アテネオリンピック

女子78kg級
阿武教子会心の金メダル。これまでオリンピックとはとことん縁のなかった阿武の三度目の正直と言ったところか。組み手を見ると、左組み手からの右技が出せるとだいぶ楽なのではないかと思っていた矢先に、見事に袖釣込腰で一本を奪う。何にしても大舞台で金を取るのは見事。
男子100kg級
井上康生、まさかの敗北。一度ならず二度までも一本を奪われる。本人が屈辱的というほどだ。井上の持ち味といえば相手にどれだけ研究されようともかわすことのできない内股。しかし、今回は今ひとつ決まらない。それだけに内股で一本取ろうというこだわりがより強まったのだろう。一本取れる技が内股だけじゃないのが井上の強みだったのに。自分が見ていておかしいと思ったのが2回戦。一本勝ちできない姿に疑問を感じた。初戦は送襟絞めで勝ったものの、時間は結構かかっていたところが少し気になった。おそらく原因は技術面ではなくメンタル面だろう。一本とって何ぼの井上、今後の復活に期待したい。